2004年10月29日
中国人民銀行は28日、金融機関の預金及び貸出基準金利を29日から引き上げると発表した。一年物の定期預金金利は0.27ポイント上がり現行の1.98%から2.25%になる。期間一年の法人向け貸出金利は0.27ポイント上がり現行の5.31%から5.58%になる。期間5年以上の住宅ローン貸出金利は5.04%から5.31%に引き上げられた。利上げ実施の背景として、投資が引き続き過熱気味である、消費者物価が6月以降4ヶ月連続で前年同月比+5%台で推移しておりインフレ懸念が広がっている、等の点が指摘されている。
今回の利上げは開発業者の資金調達コスト増(供給サイド)と住宅購入者のローン負担増(需要サイド)につながるものの、一般市民の住宅への旺盛な購買意欲から見て今回の小幅な利上げが不動産市場へ及ぼす影響は限定的であろう。例えば、上海の中級クラスの住宅購入のために70万元を期間30年で借りた場合、今回の利上げによる負担増分は年間で1400元(月間で117元)程度である。また、高級住宅購入者はキャッシュ或いは外貨ローンでの購入が多いため、高級住宅市場への影響もほとんどないと言える。
中国政府は03年以降特に高まっている人民元切り上げ期待をうけて、為替制度をよりフレキシブルなものに変更することを検討している。今回の利上げにより投資が抑制され経済のソフトランディングが促されるのであれば、為替制度をよりフレキシブルなものに変更する上で必要とされる安定した経済環境がより整備されることになる。その意味で、今回の利上げは人民元の実質切り上げに向けた前向きな措置とみることもできる。
具体的なデータは下記の表を参照してください。
人民元貸し出し金利調整表(%)
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