2005年11月2日
1.外貨管理策の概要
国家外貨管理局・上海分局は10月21日、上海市の外為指定銀行の各行に対し、「国内不動産の購入及び売却に関わる外貨決済等に関する通知」(05年10月より実施)を出した。当局関係者は、今回の措置の狙いは海外からのホットマネーの不動産市場への流入を抑制することにあると述べている。
(1)非居民・個人による上海市の不動産の購入
(a) 為替決済(外匯結匯)一回あたりの金額が100万米ドル以下の場合:
→直接外為指定銀行に処理(デベロッパーの口座への不動産購入代金の振込み)を申請できる。
(b) 為替決済一回あたりの金額が100万米ドルを超える場合:
→外貨管理局に申請し、為替決済のための資本勘定の外為業務許可証(資本項目外匯業務核准件)を
得る。
外為指定銀行が非居民個人の為替決済を行うためには上記の外貨管理局が出す許可証が必要とされ
る。
*非居民・個人が分割払い方式で為替決済を行いたい場合には、原則として決済を行う外為指定銀行を一つに絞らなければならない。2回目以降の決済を申請する際には、1回目のときの決済証明書と不動産購入時における支払い証明書が必要とされる。
(2)非居民・個人による上海市の不動産の売却
(a)不動産の売却によって得られた外貨収入が100万米ドル以下の場合:
→直接外為指定銀行に処理を申請できる。
(b)不動産の売却によって得られた外貨収入が100万米ドルを超える場合:
→外貨管理局から処理の許可を得る必要がある。
2.今回の措置の市場への影響
7月下旬に実施された人民元切り上げ後も中国の外貨準備残高は増えつづけており、05年9月末時点で前年同期比49.5%増の7,690億ドルに達した。マネーサプライ(M2)も9月末時点で前年同期比17.9%増と、7月末時点よりも1.6ポイント上昇。先月中旬には政府高官が不動産市場に占める外資の割合は15%に近い水準にあると指摘している。中国政府はこうした状況をうけて海外からのホットマネーの流入を抑制するためのなんらかの措置が必要であると判断したものと思われる。しかし、今回の措置は海外資金の流入を直接規制するものではなく、流入資金の管理に重点をおいた内容となっており、市場への影響は限定的であると思われる。
以上
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